全国健康保険協会(協会けんぽ)は7月2日、令和2年度決算見込みを公表した。
新型コロナの影響で保険料収入等は前年度から減少したが、保険給付費等の支出も受診控え等で大きく減少したことから、収支差は 6,183 億円の黒字となった。黒字額は過去最高で、11 年連続の黒字決算だ。
この結果、準備金残高は前年度の3兆 3,920 億円から4兆 103 億円となり、初めて4兆円を超えた。
だが、経済状況の先行きが不透明であることや、保険給付費が徐々にコロナ前の水準に戻っていること、さらに団塊の世代が 75 歳以上に達する令和4年度以降は後期高齢者支援金の増加が見込まれることなどから、今後の財政の見通しは楽観を許さない状況だとしている