岸田文雄首相は21日夜、臨時国会の閉会を受けて記者会見した。新型コロナウイルスの新たな変異型「オミクロン型」感染者の濃厚接触者に「自宅待機でなく14日間の宿泊施設での待機を要請する」と強調した。
濃厚接触者のなかには政府の要請にこたえず自宅待機を選ぶ人も多いとされる。首相は全ての新規感染者にオミクロン型かどうかを調べるゲノム解析を実施し「早期探知を徹底し感染封じ込め対策を強化する」とも述べた。
全世界からの外国人の新規入国を原則止めている現在の水際対策に関し「年末年始の状況を見極めつつ当面の間延長する」と表明した。年末までを期限としていた。「慎重な上にも慎重を期し先手先手で対策を打っていく」と語った。
新型コロナの飲み薬は米メルク製に加え、米ファイザー製200万回分を「来年の早い時期」に医療現場に届ける方針を明らかにした。
3回目のワクチン接種は医療従事者や高齢者ら3100万人程度を対象に2回目から原則8カ月以上だった接種間隔を最大で2カ月前倒しする。
12歳未満や健康上の理由などで接種できない人を対象に「年内から予約不要の無料検査を全都道府県で開始する」と改めて訴えた。
安倍政権が新型コロナ対策で配った布マスクの在庫については希望者に配布したうえで「年度内をめどに廃棄する」と明言した。「マスク不足に対する心配は完全に払拭され所期の目的は達成された」と説明した。
2022年2月からの北京冬季五輪・パラリンピックへの閣僚派遣を見送る「外交ボイコット」を巡り「今しばらくしっかりと諸般の事情を総合的に勘案して考えたい」と話した。
日経新聞電子版2021年12月22日より引用
政府がオミクロン型への対策を公表しました。どれも、現時点で実現可能性の高い最善の対策だと思います。特に濃厚接触者に14日間の宿泊施設での待機要請は、有効なものだと思います。例えば、自宅待機の場合、自宅待機期間中に陽性が判明しても、自宅待機者が陽性が判明する前に他者と接触することが、政府の監視が行き届かないためありえると思われます。そのほかの外国人の新規入国制限についても期間限定で行うのであれば、やむを得ない対策だと思います。早く、コロナウィルスが終息することを切に願います。