本日の日経新聞の記事によると、英国では多くの企業が給与据え置きのまま週休3日制度を試験導入しているとのことです。新型コロナウイルスの大流行を受けて働き方の見直しを模索しているためです。英企業約70社の労働者3300人以上は、週休3日でも生産性が落ちないかどうかを検証する6カ月の実証実験を始めました。
柔軟な働き方の実験としては過去最大とうたうこのプロジェクトは、非営利組織「4デイ・ウィーク・グローバル」が立ち上げました。英シンクタンクのオートノミーや英ケンブリッジ大、英オックスフォード大、米ボストンカレッジも参画します。
実験に参画する企業は教育、企業コンサルタントから銀行、IT(情報技術)など幅広い分野に及び、各社とも研究者が生産性や福利厚生に与える影響を調べることに同意しています。
年内にはスコットランドやスペインでも週休3日の試行が始まる予定です。
背景には、競うべき新たな領域は生活の質であり、労働時間の短縮と生産性向上に焦点を当てた働き方こそ競争力を高めると認識する企業が増えていることにあるようです。
実験では休日の増加で労働者がどう変わるかを調べます。調査項目となるのはストレス、仕事・生活への満足度、健康、睡眠、エネルギー消費や通勤などです。
この調査は、日本が進めるワークライフバランスにも参考となる結果が得られるのではないかと思います。
企業の立場だけでなく、労働者一人一人が、自身の人生の幸福について考えるきっかけになればよいと思います。
日経新聞2022年6月19日より引用