本日の日経新聞の記事によると、新型コロナウイルスワクチンの高齢者への3回目接種が予定通りに進んでいないとのことです。
2月末までに打ち終えたのは約1848万人で、接種対象の約6割にとどまります。
総務省が1月下旬に公表した調査では、自治体の97%が2月末までに希望する対象者への接種を「終了見込み」と回答していました。
専門家は国内の新規感染は2月上旬がピークだったとみています。ただ減少ペースは鈍く重症者数も高止まりしており、接種による予防効果の引き上げが急務となっています。
2回の接種を終えた高齢者は約3300万人います。このうち2893万人が2月末までに3回目接種の対象となりました。3月にはさらに349万人が接種時期を迎えます。後藤茂之厚生労働相は1日の参院予算委員会で今後の目標について問われ「できる限り早く進めていく」と述べるにとどめました。
接種スピードは地域差が大きいです。高齢者も含めた自治体の人口に対する接種率は政令市で15ポイント以上の差があります。岡山市は4人に1人以上が接種を終えましたが、政令市で最も低い横浜市は11.8%です。
「人口の多い横浜市でも接種加速への協力をお願いしたい」。2月半ばに山中竹春市長とオンラインで意見交換した堀内詔子ワクチン相はこう要請しました。横浜市は一般高齢者への接種を始めたのが1月末と遅かった影響が続いています。
接種率が14.8%と都道府県で最も低かったのは秋田県でした。担当者は降雪の影響で転倒や落雪のリスクが高く、高齢者が外出しづらいのではないかとみています。
接種率が高い地域は準備をいち早く進めてきました。例えば20%超の群馬県は1月中旬に大規模会場2カ所を相次ぎ開設しました。県内すべての市町村に接種券の早期発送を求めるなど、地域全体で取り組みました。
厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」が2月24日にまとめた分析によると、10歳未満と80代以上の感染者数は横ばいで推移しています。「死亡者は高齢者が中心」と専門家はみています。
高齢者施設でのクラスター(感染者集団)の多発に加え、ワクチン未接種の小児が学校や保育所で感染し、保護者などを通じて周囲の高齢者に感染させてしまうケースもある。拡大抑制には3月に本格化する小児のワクチン接種も重要になる。
5~11歳を対象とした接種は東京都足立区で2月26日に始まった。28日から医療機関での接種ができるようになった同墨田区の担当者は「様子見の保護者が多く、予約の申し込みは鈍いのではないか」とみる。政府は接種を推奨する立場だが、努力義務は課しておらず、接種が進まない懸念もあります。
愛知県は4カ所の大規模会場で小児にも接種します。千葉市や大阪市は「日ごろから慣れている医療機関の方が安心して接種できる」(千葉市)として個別接種で進めています。
全ての年齢でワクチン接種希望者の接種が進むことがコロナ収束に必要不可欠なことだと思います。
医療従事者の方の負担は大変なものだと思います。
まだ、厳しい状況は続きますがご自愛願います。
一刻も早く事態が収束することを心よりお祈りいたします。
日経新聞2022年3月2日より引用