コロナ入国規制、研究交流妨げ イノベーション力に影

日本は現在、全ての国・地域からの外国人の新規入国を原則停止しています。新型コロナの流行という特殊事情があるにせよ、外国人という理由で入国規制が厳しいのは納得できないとの声が多いのも事実です。フランスは海外からの留学生や、国内の研究所が招いた研究者などは、入国規制の例外的な免除規定の対象となります。

上図は、縦軸が、イノベーション力を表す指標として、直近3年間の収入に占める新商品・サービスの割合。横軸は、Blau Indexといういくつかの多様性(diversity)を考慮にいれた指標です。

縦横の相関を表したラインを見ると、右に行く、すなわち多様性が高いほど、新商品・サービスの収入が多くなっています。
(この調査は、BCGとミュンヘン工科大学が共同で、ドイツ・スイス・オーストリアの171社を対象に実施したものです)

切れ目ない人材交流はオープン・イノベーションを通した日本の研究開発水準の底上げ、長期的な産業競争力の強化につながることを考えると、資源の乏しい日本は、コロナ禍においても積極的に外国人材を受け入れる姿勢を海外に示すべきではないかと思います。

日経ビジネスオンライン、日経新聞電子版より引用