政府は6日、新型コロナウイルスの新たな変異型「オミクロン型」を巡り、国内3例目の感染が確認されたと公表した。イタリアに滞在歴のある30代の日本人男性で、ドイツ・フランクフルトを経由して羽田空港に到着した。日本人の感染例は初めて。8月にワクチンの2回目接種を終えており、症状は出ていない。
1日の入国時の検査でコロナ感染がわかり、国立感染症研究所でゲノム解析を進めていた。男性と同じ便に乗っていた41人全員を濃厚接触者として扱う。うち1人がコロナ感染だと確認されたがオミクロン型ではないという。
松野博一官房長官は6日の記者会見で、感染者の同行者や同じ便で近くの席にいた人は把握していると説明した。「適切な感染防止対策を徹底していきたい」と強調した。感染した男性は6日に帰国者が滞在する指定の宿泊施設から医療機関に移動した。
海外で日本人の感染が報告された例はまだないという。ただ今後は、オミクロン型の感染拡大を避けるため帰国する人など、日本人の入国者でも感染例が増えると懸念される。
後藤茂之厚生労働相は同日、「封じ込めに最大限の努力をしていきたい」と語った。オミクロン型を巡ってはナミビアから11月下旬に入国した10歳未満の男子についても現在、ゲノム解析を実施している。
今後、国内での新たなオミクロン型の感染者が発見され、感染者数が拡大することが懸念されます。オミクロン型は重症化のリスクが低いといわれていますが、まだ、十分に情報が収集できていないのが現状です。また、感染力はデルタ型以上とのことなので、引き続き感染予防をできるところからやっていこうと思います。
2021年12月7日 2:11日経新聞電子版より引用