新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」について、世界で感染者数は増えているものの、現時点では無症状か軽症が目立つ。世界保健機関(WHO)や欧州機関などはこれまでに死亡に至った報告はないとして「冷静な対応」を呼びかけている。
オミクロン型の感染は世界の約40カ国・地域で確認されている。市中感染とみられる感染例も報告されており、各国は水際対策や人流の抑制策などを導入している。
感染の拡大が続く一方で、WHOの報道官は3日、オミクロン型の感染による死亡例は報告されていないと述べた。
WHOのスワミナサン首席科学者は3日、ロイター通信に対し、オミクロン型について「パニックになるのではなく、準備と用心が必要だ」と呼びかけた。パンデミック(世界的大流行)の当初とは異なり、現在はワクチンや治療薬の開発が進んでいると指摘した。
オミクロン型の特性は詳細には解明されていない。WHOはオミクロン型の感染力や重症化リスクなどの情報を調査し、近く公表する見通しだ。
WHOの調査結果が出るまでは、世界経済は不安定になることが想定されます。用心をしながら冷静に対応することが求められます。